本商品は、西陣では普通ですが弊社としては特殊な「先染」の織物です。色は写真では少々わかりにくいかもしれませんが、黒『経糸（たていと）』ｘ青味の墨『緯糸（よこいと）』の先染です。緯糸の3本中1本が青味の墨色で、2本は黒糸を使用しております。地紋はなく紗の無地です。墨色と書きましたが、青味がかって見えます。黒糸と青味の墨色の緯糸の組み合わせにより、濃紺のようにも見えます。
紗の無地と濃色の墨色とが相俟って、光の加減によってこの二色の色が見え隠れします。（黒と濃紺の微妙な色の違いが現れます）
この地の無地の部分を織るのは大変難しく、弊社の紋紗でも一番難しい織物とも言えます。また黒糸、濃色糸を織るのは職人さん泣かせで、この度は無理を聞いてもらって織ってもらった商品です。
今回沢山は織っておりませんが、もしかしたら在庫限りの商品にるかもしれません。今のところ今後製織する予定はございません。
 
こちらの商品は通常の弊社の紋紗よりも細い糸を用いている為、薄く繊細な生地となっております。(糸の質や撚り方は通常の糸と同じです)
生地の薄さから弊社では着物へのお仕立てはお勧めしておりません。着物にもできないことはないですが、薄く繊細な生地の為、強度に乏しく、居敷当てをした上、取り扱いに十分注意をしないとスリップしたり裂けたりしますので、薄物の経験豊富な上級者以外の方にはお勧めできません。
軽やかに羽織もの（塵除けコートや薄羽織）としてのお仕立てをお勧めしております。
写真の5枚目では横段暈しの御召にコーディネートしてみました。薄色の着物の上に、この薄手の紋紗を合わせますとより一層、着物も帯も引き立ちます。
 
無地の紗をお探しの方には本当にお勧めの商品です。生地巾が1尺5分ございますので、男性の方でも巾が足りるようでしたら、お勧めしております。黒一色ではない為に、少し柔らかい雰囲気を与えてくれます。
どんな着物にでも合わせやすくて、間違いない質感で透け感たっぷりの無地の紗を、是非この機会にお誂えてされてみてはいかがでしょうか。
 
この商品は正反ではございません。正直申し上げますと、正反は織れませんでした。何かしらの傷が出ておりました。ひどい織傷は傷としてご案内しておりますが、それ以外にも無地の部分が多く透け感がある為に、小さな節や織傷に見えるような部分もございます。完璧な無地の薄物をご希望される方、また神経質な方はご遠慮ください。

 
また、かなりデリケートな生地の為に皺が付きやすく、着用していましたら特に腰から下に皺や筋が付いてしまうこともございます。これは先練りの糸の性質と捩り織りという特殊な織り方による生地の性質でもあります。
 
 
■商品仕様
商品名：夏物紋紗着尺 色無地
色：黒ｘ墨（先染）
地紋：無地
おすすめのお仕立て：羽織・コート
生地巾：約1尺5分
 
訳あり：写真4枚目に示しましたところに、織りキズが少々ございます。また、天然繊維の為、節(糸のつなぎ目)が少々生じます
・ご購入をご検討いただける方はお手元確認をされることをお勧めいたします

・こちらの商品は当オンラインショップもしくは弊社店舗のみの販売とさせていただいております。
・期間限定のお買い得商品のためカード払い不可の商品となります。
ご購入される際にはお支払方法を「銀行振込」をお選びください。後ほどこちらからご連絡いたします。どうぞよろしくお願いいたします。
 
◇お仕立てについて

この商品はお仕立てはお受けしておりません。反物のみの販売です。（お仕立てをご希望の方は別途ご相談ください。）

■反物のみの販売の為、パールトーン加工もついておりません。（ご希望の方は別途ご相談ください。）

■ご注意事項
写真の商品写真はできる限り実物の色に近づけるよう加工しておりますが、お客様のモニター設定、お部屋の照明等により、実際の商品と色味が異なる場合がございます。また、「風合い」「訳ありの状態」などをお確かめいただくためにも、反物を実際にお手に取ってご覧いただくことをお勧めしております。
弊社に足を運んでいただいてもよろしいですし、遠方の方やお時間に余裕のない方には、商品をお送りしてご確認していただくことも可能です。（その場合の往復の送料は無料となっておりますが、キャンセルされる場合は返品時の送料はご負担いただくこととなります。）詳しくはお買い物ガイド・お仕立てについてのページ、にてご確認くださいませ。
お客様による汚損、生地にはさみを入れた後、紋入れなどの加工後などのご使用後は、ご返品はお受けできません。どうぞご容赦ください。